家庭用ゲームの歴史③ 1990年代から~2000年代

1990年代末から2000年代初頭にゲームはさらに進化する。
第6世代のゲームは3Dグラフィックスの表現力が格段に上がり、インターネットとの通信や5.1chサウンドにも対応。
ソフトも光ディスクからDVDへと変化し、一時代を築いたセガがゲームハード販売から撤退を始める時期でもあった。

この時期に発売されたゲーム機を知らない人の方が珍しいだろう。
PlayStation 2、ニンテンドーゲームキューブ、そしてWindowsでお馴染みのマイクロソフトからXboxが参入した。

この時期は今にも見られるゲームの大作主義・シリーズ物重視が進み、ナンバリングタイトルが、一気に増えた時期でもあた。

しかし、ここに来て、ゲーム産業は技術力だけでは超えることができない問題に頭を抱えることになる。

それが『 ゲーム離れ 』だ。

業界全体でゲームの売上げは伸び悩み、有名ゲームメーカーの倒産と合併が相次いだ。

そして、据え置き型のゲーム機を苦しめる存在が、登場する。
それはパソコンにおけるブロードバンドが普及したことによる、オンラインゲームの充実化と、ゲームの無料ダウンロードの問題である。

据置型ゲームは多大な開発コストが必要だったが、インターネットのせいで、一生懸命に作ったゲームが、流れ無料で遊ばれてしまう環境が出来てしまっていた。

また、そういった開発コストの高騰が、パソコンオンラインゲームが開発を生む土壌になったこともあり、ゲーム機のハード対ハードだけでなく、ハード対パソコンという図式が本格的に出来上がった時期でもあったのだ。

さて、ゲームの進化は、敵が増えても止まらない。
第7世代を迎え、ゲームは単なるゲームというツールから脱皮することに成功する。

任天堂から発売されたWiiはWiiリモコンを使って体感型のコントローラーを搭載し、Wii Fitというフィットネス系のコントローラーを用いたことにより、新たなるゲームの遊び方を創りだした。

Wii Fitの登場により、健康を気にする年齢層にも受けるゲームが人気となり、ゲームをしなかった大人。特にシニア世代たちのゲームに対する意識を変えたのである。

もちろん、ソニーやマイクロソフトだって負けてはいない。
ソニーから販売されたPlayStation 3はブルーレイディスクを見ることが出来る機能を搭載し、身体の動きを読み取るコントローラーであるPlayStation Moveなどの機能を追加した。

また、日本国内ではあまり振るわなかったXbox 360だが、Kinectと呼ばれるジェスチャーと音声認識によって直感的なプレイができるコントローラーは発売4ヶ月で1000万台を超えギネス世界記録に認定されたほどである。

だが、残念なことにゲームの進化は続くが、ゲーム離れも進んで行くのだった……。

家庭用ゲーム機の歴史④に続く